三課長のバードマンニッキ

京都大学バードマンチームShootingStars在籍時の、人力飛行機制作に打ち込むさまを赤裸々に綴ったブログ、 になる予定が自分の趣味丸出しになったブログです。 もとのブログが潰れて以来放置していましたが、なんとなく思い立ったので引越しして復活させました。修正・更新はしませんが良ければ御覧ください。 これで携帯にも対応です。 時系列順になっていますので、一番古い記事の人物紹介を一読頂くと他の記事がわかりやすいかと思います。

2004年10月

最悪のケースを予期してバードマンニッキも書いてます

先日原付の調子が極めて悪くなったのはお話したとおりですが、やっと修理から返ってきたのにいまだ調子が今ひとつ・・・。加えて昨日久々に英語の勉強をしようとおもったら電子辞書が壊れました。どうも最近の私は呪われてるんじゃないかなとすら思えますが、そんなことはともかく新潟の皆さん頑張ってください。

あのような災害のときに一番大切なことは、やはり動じない安定感とすばやく対処できる柔軟性ではないかなあと常々おもいます。鳥コンの離陸直後なんかもそうだとおもうのですが、想定外の事態におろおろして思考停止してしまうのではなく、あせらず起こってしまったことは起こってしまったこととして、次にどうすればいいかを即座に判断できる人は非常に強い人間だとおもいますね。
私はその点てんで駄目で、以前事故を起こしてしまったときも全部事後処理は相手任せで、焦って何も出来ませんでした。今思い返してみても悔しく思います。ただ、そういうのはやはり、生まれ持ったものであるという側面が強いのかもしれません。想定外の事態なんてそうそう訪れるものではありませんから、訓練するというわけにもいきませんしね。ですから私はあれ以来、運転中には周りに気をつけて常に最悪のケースを予期しつつやっているのですが、しかしそれでも想像の範疇を超えたことというのは、しばしば起こってしまいます。切り替えを早くできたらいいんですけどね。
しかし、切り替えが早いというだけでも、前もって準備しておかなかったがために対処しきれない事態に陥ることはあるわけで。その二つを併用、すなわち、予想しうる事態に備え最大限注意を払って機体を製作し、それを機転をきかせてパイロットが操縦する。それが人力飛行機の一つの理想的な形なのかもしれないですね。

とは言うものの、何の前触れもなくいきなり梅密にウインクされたときは、正直どうしようもありませんでした。いまだに対処の仕方も思いつかないのですが、一体どうしたらよかったんでしょうねえ?

密かに市場は鍋奉行

昨日は学校へ行こうと思ったらプスンプスンと原付がイカれましてね、朝一提出のレポートがあったのにどうせいっちゅーねん状態ですよ。仕方なく修理に持ってったら、
「今日は手が空いてないんで明日まで待ってくれますかね~」
といわれたもので、仕方なく今日は早く帰って持っていったんですが、こんな日に限って市場が
「鍋やろーぜ!」
と言い出すんですよね・・・。一人でパスタをちるちる食べて、こうしてバードマンニッキを寂しく書いている今も、ユキオ亭では皆で食後のまったりとした楽しげな会話がなされていることかと思うと・・・まあ正直眠いんでどうでもいいです。

しかし鍋というのは非常に手軽でおいしい、寒くなってきたこの時期にはありがたい料理ですよね。肉や魚、野菜にきのこに豆腐にうどんと、種類や味の違う様々な食材が使えますし、味付けも千変万化、最後におじやも楽しめるという素晴らしさ。豊富な食材なので栄養面でもバランスが取れています。

これは非常にうちのメンバーと似ていますね。うちは全員かなりの変人ぞろいですが(まあ私が一番まともですがね)それがバードマンという鍋の中でごった煮にされると、なんともいえない味を出すわけです。
正直私は、うちのチームの強みはその頭脳でも技術力でもなく、その個性にあると思っています。これだけアクの強い連中がそろっている中で、誰一人その存在感が埋もれてしまうことがない。それが機体製作を進めていく上で、いい方向に向いてくれればいいなあと思っています。

こうも変人ぞろいだと、バードマンニッキのネタにも事欠かないでしょうしねぇ・・・さあ諸君、せいぜい踊ってくれたまえよ・・・?
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私は会長派筆頭参謀

いや、しかしすごい台風でしたね。学校から帰ってくる途中何度も風に流されそうになりました。雨は弾丸のようでしたし。京都は大抵の台風にはそんなに影響を受けない土地ですけれども、今回はすごかったですね。今年はこれで10個目の上陸だそうで、恐ろしいことです。作業場が吹き飛ぶ日も近いですかね・・・

今、PC電機業界では、次世代記録メディアの形式が話題になっています。青色レーザーを用いたディスクで、現行のDVDの5倍近い容量を実現できる、というのが歌い文句です。しかしそのタイプをどうするかということで、各企業がBDとHD-DVDという異なる形式を支持するニ陣営に分かれてしまっています。
まあ詳しいことは興味があれば調べてください。簡単に特徴を言うなら、BDは高容量ながら新システムのため少々コスト高で汎用性も低い。対してHD-DVDは容量で劣るものの現行のシステムの発展線上にある形式なので現在の生産設備が応用できて汎用性が高い、というところみたいです。
どちらも一般に普及するのは06年ごろからだそうで、その頃パソコン買い替えかな~と思っている私にはわりと重要な問題だったりします。かつて日本では、ビデオテープも現行のVHSと、ベータという形式があり、争って淘汰されたという歴史があリます。今回の二形式も、全く違うため共通性は持たせにくく、どちらかが消えるだろうといわれているので、消費者としては悩みどころです。

しかしこのニ形式、うちらの機体にも良く当てはまる話だなあと思っていました。人力飛行機の現在の主流は、大型低速機と小型高速機の二つです。前者は大記録を出しやすいかわりに風など外的悪条件に弱く、後者は大記録は出しにくいものの、少々の風ならば対応できるという特徴があります。
現在は一昨年の大記録の影響もあってか、大型低速機が主流になりつつありますが(今年のうちもこっち)、去年はそれで風に辛酸をなめさせられた所も多く、小型高速機もいまだ多くのチームが採用しています。
しかしうちらの良いところは、けして主流でないからといって淘汰されることがないことです。異なる形式でも上を狙って切磋琢磨していける。他の競技などでは走り方、投げ方などある決まったやり方を皆選びがちですが、この多様性を維持していけるというのは人力飛行機ならではの面白さだと思います。

今のサークルに、会長派、リンダ派、旧鈴木派、稲川会と多数勢力が存在するのもこのためなんですね。・・・もっとも、こっちはいつか潰し合いが始まる危険性大ですが・・・
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交流会にて 後編

海、という言葉を聞いて皆さんはどんなものを思い浮かべるでしょうか。果てしなく続く雄大な大海原が浮かびますか?それとも多くの命を育む母なる水という考えでしょうか。舞の海や海遊館など、多くの名前にも使われるように、海という言葉は私たちに非常に雄大で爽快なイメージを抱かせてくれます。
いや、くれました。今回までは。

「ヤスハラが潰れた~」
交流会が終わり、二次会組は任せて仙台名物牛タンをほおばり、満足してさあ頑張って帰ろうかという気分をコナゴナに砕いてくれるユキオからの電話です。おいおい、と大学へ行ってみると、ぐでぐでのヤスハラの姿。詳細を聞いてみると、「トイレで吐いてゲロの海を作った」とのこと。飲みすぎやろ・・・(T_T)
「しかし、他の奴はちゃんと見てなかったのかよ。会長と片平はどうした?」
「一足先に帰った」
「お前は?」
「バードマンニッキの宣伝してた」
ずびし。
とりあえずツッコミを入れましたが、まあ任せきりだった私たちにも責任はあるわけで。とりあえずヤスハラが回復する次の日の早朝まで待ってから帰途に着きました。帰りの車では案の定、ヤスハラはまだまだひどい二日酔いのようで、うんうん唸りながら寝てましたが、突然、
「アンシャン=レジーム!」
と何故か中世ヨーロッパの社会体制を寝言で叫んでいました。何か強い思い入れがあったんでしょう・・・。
まあなんにせよ、次の日無事に学校に来れていた様なので良かったです。酒は飲んでも飲まれるな、飛行機飛んでも飛ばされるな、ということで気をつけていきたいですな。

まとめとしてですが、正直各部所思っていたような技術吸収は出来なかったみたいです。翼精度のこだわりもかなりのほうだった上、設計でもうちのリンダのごとく自作プログラムを用いているところは小数だったようで、そういった点では私たちの技術レベルはなかなか高いのかもしれませんね(自分のことじゃないのに得意気)。しかしそれでも各人得るところはたくさんあったはずです。これから本格化する機体製作に生かしていけるといいですね。

当然ながら、主翼三課という先進的な部所を持つサークルはありませんでしたね。・・・他大学が進歩しないでいてくれることを祈ってますが。
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交流会にて 前編

というわけで行ってまいりましたよ、東北まで。途中休みを挟みながらも、片道延べ十二時間弱という果てしない長旅でした。さしもの生活不摂生ドライバーずや、いつも元気ハツラツ、リンダ氏ーでも最後のほうは死に絶えてましたから、相当に辛い旅だったことが伺えます。しかし同じような長旅を経て来たのであろう仲間も多くいまして、東北大の駐車場には、群馬、春日部、湘南などのナンバーがずらりと並んでいました。まあさすがにうちより遠いところはほとんど見当たりませんでしたが・・・
今回の旅はのっけから不安の残るものとなりました。車組のドライバーが、私、ミイ、市場、梅密であることは前述の通りですが、運転の順番は「俺いつも家の車で京都市内走ってるよ~」という梅原の鶴の一声で(後はじゃんけん)、梅密、私、市場、ミイと決まりました。梅密といえば前回の試験飛行で車道の中央線のど真ん中を走るという暴挙が記憶に新しいですが、しかしそれももはや半年前のこと。運転は経験がかなり物を言いますから、自宅生で運転する機会も多い梅原はさぞ上達したはずだと、私は不安を述べる市場の意見も一蹴していたのですが・・・。
やはり梅密はいつまで経っても梅密ということなのでしょうか。「さあ出発するよ~」の掛け声と共に全員乗ったミニバンが颯爽と…ガクンガクン。「あ~、サイドブレーキ切るの忘れてたよ~♪」・・・この一言で私(およびおそらく全員)の彼に対する信頼は地に落ちました。何とか高速に乗り、これで一安心かと思えば唐突に130キロ出してみたりおちおち寝てもいられません。そして途中立ち寄ったSAのガソリンスタンド。「あ~すいません、給油口あけてもらえますか?」「あ、はい~、えー、どれかな~?」ガコン。「あ、それボンネットですね」・・・ウ・メ・ミ・ツ・サ~ン?
かくしてハラハラする私ら他のドライバーの休養時間を大きく削り、彼の運転は続いたのでした。

今回も交流会はなかなかの盛況ぶり、新規参入の所も多く、教室は立ち見もいるほどの混み具合でした。皆そろって資料を回し読みしながら、ほおぉ~と感心することしきりです。そして時は過ぎ、いよいよ我々の発表のときがやってまいりました。各大学はありきたりな発表ばかり・・・ふ、仕方ないな。この京バの誇る最強の雑用係(ネームプレート表記も「主翼三課(雑用)」だった)がパワーポイントから資料から原稿まで、すべての力を注ぎ込んで作り上げた発表を見て、貴様ら吠え顔かくなよ?と発表場へ向かう・・・ように見せかけてビビリなのでトイレに行きたくて仕方なかったそのとき、事件は起こってしまいました。「それでは、京都大学さんの発表です」(パチパチ)・・・シーン。「あれ?」カチカチ「あれれ?」パソコン動かねー!(ザワザワ)・・・まずいよまずいよ、これは非常によくないですよ。くっ、仕方ない、再起動するしか・・・ウイーン・・・ ・・・ ・・・ 遅えええぇ!
で、結局数分もかかってやっと開始です。会長の美しい声で「ええ、ではこれより京都大学バードマンチームの発表をピイイッ!!?」ぬぬぬ、ハウリングかよ~、やっとれんぞ、おい~・・・あぁぁぁ、睨んでる、会長睨んでるよオイ・・・
そんなこんなで、結局予定時間をかなりオーバーしてしまいました。すごすごと引き下がる私を、それでも暖かく迎えてくれる仲間たち。「バカあ?」「おろおろしてる様が面白かったで?」・・・え~ん、ママぁ~僕もうお家帰る~(T_T)
ショックに打ちひしがれた私はその後みんなが話し合いを行っている中一人、寒空の下落ち込んでいたのでした。東北は冷たいです。・・・いろんな意味で。
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