三課長のバードマンニッキ

京都大学バードマンチームShootingStars在籍時の、人力飛行機制作に打ち込むさまを赤裸々に綴ったブログ、 になる予定が自分の趣味丸出しになったブログです。 もとのブログが潰れて以来放置していましたが、なんとなく思い立ったので引越しして復活させました。修正・更新はしませんが良ければ御覧ください。 これで携帯にも対応です。 時系列順になっていますので、一番古い記事の人物紹介を一読頂くと他の記事がわかりやすいかと思います。

2005年03月

百聞は一見に如かず

いやぁ、四月ももうすぐそこ、京都の桜も咲き始めようかという時期であります。新入生の皆さんは新生活に胸躍らせているのか、それとも初めての一人暮らしに不安を覚えているのでしょうか。こちとらいまだ一人なことに不安を覚えちゃってますがねえ・・・。
まあともかく新しい出会いの時期、我々も新勧をがんばって、有望な新人をゲットせねばなりません。

さて、新勧のとき、とても苦労することの一つが、「言葉のカベ」です。
別に留学生を引き込もうとかそういうことではなく、やはり専門的なサークルであるが故の言葉の違いを忘れがちになる、ということです。たとえば、翼組上げを私たちが普通に語ると、
「CFRP桁にスタイロで作ったDAE翼形のリブを差してね、バルサ製のストリンガーと後縁をつけて、前縁上面各プランクをつけて熱収縮フィルムをはるの」
となりますが、当然新入生にこんなん語ったら愛想笑いに脂汗確定です。
しかし解説つきで語るにしても
「これがCFRP桁。CFRPというのはカーボンなんたらの略で、ダイヤモンドとかのような炭素繊維をパイプ状に加熱加工したのがこれなの。木よりも軽くて丈夫なんだ。で、桁っていうのは主翼とかの骨組みを差す言葉でね、まあ他にも単にカーボンパイプって意味で使うことも多々あるんだけどさ。で、スタイロは・・・」
最初の一語でこれです。しかもこれでも文系とかは置いてき気味。当然新入生にこんな感じで長々と語ったりしたら突然急用を思い出すこと確定です。
専門用語は確かに作業の分類やら効率化の上で非常に有用で必要なものではあるのですが、逆に閉鎖的になって知らない人は締め出すことになりかねません。私もサークルに入った当初のミーティングは何がなにやらさっぱりで苦痛に感じた記憶がありますし。いかにこのカベを越えるか、それが新勧ではとても大切になるでしょう。

科学は日々進歩していますが、それとともに専門的に、わかる人の範囲は狭くなってきています。バードマンの技術も長い歴史の中でかなりの進歩を遂げてきましたが、今後それを興味半分でテレビを見ているような人たちにも端的にわかりやすく伝えることが出来なければ、私たちはいくら飛ぼうとも、あの狭い琵琶湖から外へと飛び出すことはできないでしょう。

「あの、ウメハラ先輩って、どういう人なんですか?」
「一言で言って、イタい。
「あの、ヤスハラ先輩って、どういう人なんですか?」
「一言で言って、ヤバい。
「あの、会長って、一体どういう人なんですか?」
「一言で言って、ごす。
「あ、あの先輩?頭がカベにめり込んでますけど・・・」
「カワイクテトッテモマジメデ、ヤサシクテイガイトオチャメデ、オカネモチナノニオゴルコトナク、リーダーシップモカネソナエタ、トテモヒトコトデハイイアラワセナイスゴイヒトサ♪」
「そんな♪言い過ぎだって三課長~☆」
「いえ、大変よくわかりました。」 続きを読む

トラック運転は特に

一時期アメリカに倣って成果主義が主流になり、年功序列は衰退しつつあった日本企業の方針ですが、最近見直されつつあるようです。
まあ確かに「とにかくできればそれでいい」というのは感じ悪いですしね、効率だけを追い求めがちになるということもあります。

しかしやはり世の中は基本的には成果主義であることは認めねばなりません。記録に残るものは、結果のみであることがほとんどですから。
例えば、我々より相当勉強した人でも大学に落ちたりすることはありますが、周りがどれほどその人が頑張っていたことを知っていて評価していたとしても、決して大学には入れないわけです。どれだけ無農薬で草取りやら水遣りやら気を使っても、大農場で作った形がよく安い野菜のほうが売れるのが現実です。それが良いこととは言いません、が、それがやはり一番理に適っているのも事実だと思うのです。

成果主義は確かに残酷ではあります。
例えば私がスライスをてんでバラバラの精度で作ったとしても、本番ではその機体が10キロ以上飛ぶかもしれない。逆に今のように0.1mm精度で作っても、本番ではすぐに割れて墜落してしまうかもしれません。
前者なら、同じ代の私の作業振りを見ていたメンバーは非難するかもしれませんが、長い目で見ると「あのすごい機体のスライスを作った人」です。しかし後者なら、いかなメンバーが励ましてくれようとも「あいつのせいで落ちた」ということにどうしてもなってしまいます。

ですが私は、「お前が悪い」というのはいかなる場合でも甘んじて受けねばならないと考えます。きちんとやらなかったなら当然ですし、自分は頑張ってやったつもりでも、あるいはもう少し工夫できたかもしれない。自分のしたことは、自分にやはり責任があると思うからです。
しかし、「もっとちゃんとやらなかったからだ」というのは絶対に言ってはいけない事でしょう。もっとちゃんと作れば、もっときちんとチェックすれば、もっと、もっと、もっと。言おうと思えば、極端な話24時間不眠不休でやらないからだ、というところまで行き着いてしまいます(もっとも、その場合は「もっとちゃんと休まないからだ」となるでしょうが)。
誰でも自分が最も良いと思うやり方で、最も頑張れるだけやるわけですから、「それ以上やれたはずだ」というのは酷と言うものです。

元来、「頑張り」などという曖昧な物は評価しにくく、誤って評価されがちなものです。年中見ているわけにもいきませんし。ですから、それを排した成果主義は、ある意味ではとても正しい評価方法であるわけです。
いかに頑張っても「絶対」はない。しかし少しでも「お前が悪い」と言われることのないようにと、ベストを尽くして日々を過ごすようにしないといけませんね。

ですからね、昨日バードマンニッキが更新されなかったじゃねーか、もっとちゃんと書けよ、とは言ってはいけない訳ですよ。もしかしたら親が危篤だったかもしれないし、遅れがちな作業を徹夜でやっていたかもしれないし・・・ま、サッカー見てたかもしれませんしね。
すいません私が悪いです。 続きを読む

好奇心は身を滅ぼす

今年はアルミテープやらなんやら新技術を色々と導入し、作業効率アップを図った切り出しですが、
順調に足を引っ張っています・・・
会長からの風当たりが日増しに強くなってくることに非常に危機感を感じずにはいられません。そ、その首輪はっ!?まさかそれで私らを椅子に縛りつけようというのですかっ?そ、そんな・・・うちらにそんな趣味はないですから!! ん?この首輪ウメハラって書いてある・・・(ホントにあります)

さて突然ですが、サークルで一番coolな男ということになりますとやはり
img20050326.jpg
お前じゃねーよウメハラ!そろそろ現実を見つめろというに・・・
えー、ゴホン。改めまして一番coolな男とはやっぱり
img20050326_1.jpg
お前でもないわい片平!んな一時だけまじめな顔しても俺は騙されんぞ!
ふぅ。まあともかくですね、一番foolな男はやはり私ですね!
あながち間違ってないよな・・・

気を取り直して、やはり一番クールな男はミイでしょう。といっても、カッコいいという意味合いよりは、冷めているという意味合いが強いですけども。
「単位どうよぉ~ミイさーん!」「全部取った。」
「温泉行こうよぉ~ミイさーん!」「行かない。」
「そんなん~~やで?(リンダ渾身のギャグ13発目)」「・・・まあ今のはちょっと面白かった。」
別に喜怒哀楽に乏しいというわけではないんですがね?しかし箸が転んでも笑うウメハラや市場と比べると、やはり落ち着いているというか、沈着冷静という言葉が非常に良く似合う男です(しかしガンダム話のときはこの限りではない)。
そんなわけでミイを笑わせたり驚かせたりするのがうちのサークルでは一つのステータスな訳です。

そして今日絶好のチャンスが!!うちに漫画を読みに来るというミイを、扉の後ろで待ち構えます。何も知らずに歩いてくるミイ。扉の前まで来て、インターホンに手を伸ばした瞬間を狙って、唐突にバァン!と扉を開け放ちます!
そこには驚きのあまり固まったミイの姿。
「なっはっは、驚いてる驚いてる♪」
「・・・うるさい!」
悔しそうなミイのセリフ。やりました、ミイに勝利です。

・・・しかしながら、その瞬間、私の手からはダラダラと血が。開け放ったときに引っ掛けたみたいです。
ミイが漫画を読む横に隠れてペタペタと絆創膏を張りながら、私は「何かを得るにはそれ相応の代償を支払わねばならない(とある錬金術の原則)」というのを思い返していました・・・。
次こそは、ミイに完全勝利を・・・。我々メンバーの戦いは、まだまだ続きます。 続きを読む

ターゲットは間違ってない・・・はず

そういえばそろそろ新歓シーズンでした。
サークル活動やメンバーの紹介はaboutやmembersに譲るとして、有望な新人を多く獲得するためにはバードマンニッキは何をすべきか。
・・・なんとなく「何もするな」という声が聞こえてきた気もしますが、まあそれは置いといて。後継者不足の主翼三課としてはやはり頑張らねば!

とはいえ、どう宣伝したらいいのでしょう?まあ工房が汚いとか会費高いとかヤスハラがヤヴァイとかは隠匿するのは当然として、単にテレビ出てみたくありませんかとか、飛行機作ったり飛ばしたりしてみたくありませんかとか、そういうのだけではインパクトがないし芸もない。
私が思うに、幅広い人材を募ろうと漠然とした文章であるがために、逆に中途でよくないんではないかと。世の中を見渡してもですな、若い女性向けのファッションなどなら身近な読者モデルを使ったり、車の高い技術力を宣伝するならF1やパリダカでアピールしたりと、きちんと層を絞って宣伝しています。うちも新入生なら誰でもいいやという姿勢でなく、きちんと他の誰でもない、「あなた」に来てほしいんだという態度で臨まねばならないのではないでしょうか。

「やあケリー、今日もカワイイね?」
「フフ、ありがとうジョージ♪でもね、最近ちょっと困ったことがあるのよ」
「ええっ!?ケリー、一体どうしたっていうんだい?」
「自家用機が欲しくてカタログを見てたんだけど、どれもすごく高いのよ。これじゃぜんぜん手が出ないわ」
「Oh、ケリー・・・それは大変だったね。でも、この『京バShootingStars』に入れば、もう安心サ!!」
「ええっ!!一体どういうことなのジョージ!?」
「ShootingStarsは自分たちで飛行機を作ってしまおうという、画期的なサークルなんだ。しかも、高い燃料費や広い飛行場も必要ない、まさに夢のようなサークルなんだよ!!」
「Oh!信じられないわジョージ!!本当にそんなスゴいサークルがあるの?」
「モチロンさケリー!ShootingStarsは世界にその名を知られるKyotoUniversity公認の飛行機サークルだから、その技術はお墨付き!作れる飛行機も設計図通りに作るような普通の飛行機とは違って、非常にOriginalityに富んだものなんだ!しかも上手くすれば、テレビに出ることまで出来るんだよ!!」
「すごいのねジョージ!!何でもっと早く教えてくれなかったの?」
「Haha,まだまだ驚くのは早いよケリー?ただ作るだけではなく、出来て飛ぶときのためにペダルを漕ぐ練習を普段からすることで、飛行機だけじゃなく引き締まったbody lineまで手にする事が出来るんだよ!!まさに一石二鳥だろう? さあ、ここでメンバーの声を聞いてみよう!」

グロウエルダー在住のMr.Marketさん
「このサークルに入って、本当に良かったよ!日々組みあがっていく飛行機を見るのはこのうえない快感だね。以前はモヤシボーヤだったボクだけど、今では逞しいこのカラダと飛行機っていう彼女を得て、毎日が本当に充実しているよ!」

「素晴らしいわジョージ、こんなサークルがあったなんて・・・。でも、こんなすごいサークルだもの、お金のほうもかなりかかっちゃうんじゃない?」
「No problemだよ!なんと今なら入会後二ヶ月間会費が無料なんだ。その上説明会に来てくれた人にはもれなく夕食をプレゼントだ!」
「んもう、言う事なしねジョージ!!私もすぐに入るわ!」
「あなたもShootingStarsで飛行機をゲット!入会お申し込みは配布チラシにメールor電話するか吉田寮までいますぐどうぞ!年中無休24時間受付中です。」

これでアメリカからの留学生と深夜のアヤシゲな通販をテレビで見ている学生をゲットですよ!
でもクーリングオフがコワいね、ケリー? 続きを読む

休みの終わりが怖い・・・

有名な「まんじゅう怖い」という話があります。
改めて説明するまでもないと思いますが、甘い物好きの男がまんじゅうが食べたいがために村中でまんじゅうが怖いと吹聴し、面白がってもってくる皆から見事まんじゅうをせしめ、最後に「ふう、こんどは熱いお茶一杯が怖い」で落とすという、非常に完成されたうまい話です。

私なんかは漫画が非常に怖いんですよね。食べ物では寿司や天麩羅が怖いですねえ。そしてなんと言っても現金が非常に怖い。あの諭吉さんの顔なんて最高に怖いですよ、もう。
あー、あとあれですね、こういう春先は、朝ジリリリと五月蝿い目覚ましをバンと叩いて、授業ほったらかしでもう一度布団に潜り込むのがとても怖い。
くわえてやはり、人力飛行機も凄く怖いですね。スライスを何十枚も延々と作るのは怖いし、他チームはどれほどの機体を出してくるか非常に怖いところですし。もう試験飛行でトラックを運転するのなんて、怖くて怖くて仕方ありませんよ~。
そしてもちろん、サークルのみんながとても怖い。ミイも怖いし、竹田も怖いし。特にやっぱり、会長が怖いですね。あの笑顔なんて怖いったらありません、はい。
はぁ・・・。そろそろかわいい女の子の一人でも怖くなってみたい今日この頃です。

そうそう、多分ウメハラも、女性恐怖症ですねありゃ。 続きを読む
プロフィール

三課長

カテゴリ別アーカイブ
タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ